Snowflakes

お茶会日記

ひとひらの雪は手にのると、水になって消えてしまう。はかないけれどその美しさは格別です。
ささやかに燃え尽きるようないのちの灯火、そんな大切なお茶の時間を過ごしていきたいと思っています。
The snow on the palm disappears immediately after becoming water.Although it is ephemeral, its beauty is amazing.
I hope to spend hours of such precious Chanoyu, as a light of life as burned out in modest way.

北鎌倉:久慶 宗雪 北鎌倉 野あそび茶会 #3

北鎌倉・宝庵で4月27日(土)取り行った野あそび茶会。

花あそび(四畳半)野点(雨で常安軒の八畳間)に続き、オプションで一畳台目の夢想庵でのお濃茶を差し上げました。

 

あ、その前に「野あそび」に欠かせないお弁当です!

宝庵のさらに上にある「宝の庭」スエ亭さんの「野摘み弁当」をご用意しました。お椀はコゴミと手鞠葛。

 

f:id:yumi-kuroda:20190502092738j:image

f:id:yumi-kuroda:20190502092741j:image

f:id:yumi-kuroda:20190502091838j:image

 

前回は「あったか茶会」でお菓子からお料理まですべて温かいものをご用意しましたが、今回はもしかしたら少し暑いくらいかもしれない。。と思って野あそびに合わせてお弁当にしたのですが、雨の上に肌寒く、お客様にはちょっと申し訳なかったです。

利久七則「降らぬとも雨の用意」が身にしみます。。

 

お濃茶ですが、宝庵まで15歩くらいを傘で移動いただきます。

足元は厄介ですが、新緑が雨に濡れてみずみずしい。

 

f:id:yumi-kuroda:20190502141000j:image

 

f:id:yumi-kuroda:20190502141254j:image

 

f:id:yumi-kuroda:20190502141507j:image

 

お軸は、引き続き松原さんによる、紫陽花の枝で作っていただいたリースです。

円相に見立ててみたのですが、いかがでしょう?

夢想庵は、京都の高台寺の遺芳庵の逆写しで、大きな円窓が特徴です。

禅では円は悟りや宇宙、そして円窓は自分の心を映す鏡とされます。

この狭い茶室でひとり雨の日にぼけっと過ごすのも良いなぁ、と思いました。

 

f:id:yumi-kuroda:20190502141635j:image

 

床のお花も松原さん。朝の宝庵の庭で摘んだというツツジがとても素敵です。後ろのシュッとしてるのはハニーサックルということ。

また、お持ちいただいた花卉がとても素敵なのですが、初期の李朝だそうです。京都の北天満宮の骨董市での文字通り「掘り出し物」。

今回はこのご馳走の花入に合わせて、茶入、水差し、茶碗ともに萩焼を選びました。

 

f:id:yumi-kuroda:20190502141332j:image

f:id:yumi-kuroda:20190503070006j:image

f:id:yumi-kuroda:20190503062803j:image

 

香合は京都 妙見窯の今岡三四郎さんの色絵「犬鷹」です。

「鳩に見える」という方もいらっしゃいましたが、鷹狩のイメージでどうぞ。

f:id:yumi-kuroda:20190503062522j:image

 

お菓子は、初夏らしく美濃忠さんの「初がつを」

実は、手作りのツクシのお菓子とこの初かつをに感激して、私は今の先生への入門を決めたのです。お菓子に釣られて。。。というのもなんですが、毎年早春の九州でツクシを摘んで手作りされているという本来のおもてなしの心にも、本で見たことしかなかった「初かつを」を惜しみなくお稽古に出されるというこだわりにも、心を動かされました。美味しい和菓子を食べられる。。。という動機で茶道部に入部した高校生時代と何も変わってませんが。笑

 

f:id:yumi-kuroda:20190502142132j:image

 

お点前は、同じ社中の片桐さんにほぼお願いしました。どうもありがとう!

 

f:id:yumi-kuroda:20190502141748j:image

f:id:yumi-kuroda:20190502141808j:image

 

受付を手伝ってくださった後藤さんの奥様、香織さん、下足番をしてくれた次男のあきのりくん、茶箱や菓子器、そして鎌倉彫全般の説明を行ってくださった後藤久慶さん、すべてのお花を準備し生けてくださった松原さん、 竹の切り出しから製作まで行ってくださった中川さん、そして社中の金山さん、片桐さん、鵜邊さん、期せぬ大雨とそして二人も来られなくなったスタッフの欠員をカバーする働きで、本当にありがとうございました。

 

f:id:yumi-kuroda:20190502141905j:image

f:id:yumi-kuroda:20190502142015j:image

 

最後になりましたが、この唯一無二の宝庵というすばらしい場所を提供くださる、宝庵スタッフの皆様にあらためて感謝します。

無事に「令和」は開けたかな?

また、七夕の星茶会でお会いしましょう!

 

f:id:yumi-kuroda:20190503062700j:image