Snowflakes

お茶会日記

ひとひらの雪は手にのると、水になって消えてしまう。はかないけれどその美しさは格別です。
ささやかに燃え尽きるようないのちの灯火、そんな大切なお茶の時間を過ごしていきたいと思っています。
The snow on the palm disappears immediately after becoming water.Although it is ephemeral, its beauty is amazing.
I hope to spend hours of such precious Chanoyu, as a light of life as burned out in modest way.

北鎌倉: 南窓 宗雪 ジャングル月見茶会2 #2

2019年10月14日、体育の日の北鎌倉での「南窓 宗雪 ジャングル月見茶会2」のご報告第2弾。みなさんで「うた」を詠み短冊に書いていただいた後は、まずは南窓さんによる織田流煎茶のお席です。

 

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結界が素敵ー

 

この時、水屋で次の点心席の準備ををしていたので中の様子がほぼわかっていないのですが、南窓さんの亭主によるお席の楽しそうな声がずっと聞こえていました。

ちなみに、「南」は織田流で裏千家の「宗」のようにお茶名に付けられる名前で、「窓」は外に開いていろいろ交流できるように、というお家元の願いによる命名だということでした。良い話だ!

宝庵でのお茶会は、流派を飛び越えていろいろなコラボをしたいなー と思っているのでまさに良いご縁。

そしてお煎茶は裏千家の大寄せの席でもたまに供されることがありますが、通しで体験することができることはなかなかないので、とても貴重です。

風炉や水指などお道具も独自で興味深深。お菓子はお月見らしく、白いお饅頭。どこのか聞くのを忘れたので聞いておきます。

 

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冬はよりエンターテイメントな焙じ茶をやっていただく予定なので、とても楽しみです。

私もお席に入りたいなぁ。

 

点心は、前回と同じくスエ亭のお弁当。

お椀は、まん丸のはんぺんでお月様をイメージしました。京都ではこの時期にはんぺん汁をいただくというのを『京都人の密かな愉しみ』で知ったので、同じく大好きな九条ネギを投入。

 

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私も水屋でいただきましたが、スエ亭のスエさんのお弁当、本当に美味しかったです。

サツマイモご飯は絶品だった!

 

前席で書いていただいた、短冊を屏風に仕立てて点心席に持ち込みました。

秋を感じていただけるといいな。

 

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そしてこのまま、常安軒の八畳間で、茶箱の月点前で薄茶を差し上げます。

 

お菓子は鶴屋吉信のお干菓子。

菓子器は角居康宏さんのスズを打ち出した『VOID』です。

 

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器にアルファベットの VOID (虚)の文字が一文字一文字星屑みたいに打ち出してあり、それがまるで宇宙の暗黒に永遠に広がるダークマターみたいで、青山の白白庵の展示会で非常に心打たれた作品。

 

茶箱は春の野遊び茶会で披露した後藤久慶さんの流水の鎌倉彫。

水に映る、宇宙の中でほんのひととき輝く満月を感じていただけるといいなぁ、と思いました。

 

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振り出しも、菓子器と同じ角居さんのスズ。未確認飛行物体みたいで、面白い形ですよね。金平糖は京都の緑寿庵清水の巨峰です。期せずして吉信さんの桔梗と色が揃ってた。そういうものだなぁ。

 

「月」は、お道具を仕覆から次々と取り出していくマジックみたいでとても好きなお点前。

 

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#3 に続きます!