Snowflakes

お茶会日記

ひとひらの雪は手にのると、水になって消えてしまう。はかないけれどその美しさは格別です。
ささやかに燃え尽きるようないのちの灯火、そんな大切なお茶の時間を過ごしていきたいと思っています。
The snow on the palm disappears immediately after becoming water.Although it is ephemeral, its beauty is amazing.
I hope to spend hours of such precious Chanoyu, as a light of life as burned out in modest way.

北鎌倉:ニコニコ鬼茶会 #2

北鎌倉は浄智寺横の道を源氏山に登って行く途中にある「宝庵」(ちょっとわかりにくい場所で迷われる方がいるので説明してみました)。季節ごとに「雪片会」の名で開催しているお茶会、今年の冬は「春よ来い!」の願いを込めてニコニコ鬼茶会としました。

続きのご報告。

#1はこちら

 

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宝庵名物、高台寺遺芳庵の逆写し、夢想庵でのお濃茶は、宗雪が務めました。

しかし!

 

肝心のお軸を待って来るのを忘れました。。

ついでに茶杓も。。

柄杓も。。

なんてこと。

八畳間のためにお借りした大亀御老師の「春風」のお軸と炭点前の道具でいっぱいいっぱいになってしまい、濃茶のことがすっ飛んでました。。

 

茶碗だけは、今期の朝ドラ「スカーレット 」でも注目されている信楽山中で、既に1968年に穴窯を築いていた杉本貞光さん作。私の先生と同じ時期に、大徳寺で大亀御老師の教えを受けた方です。

先生から譲っていただいた物で濃茶には少し小ぶりですが、見込みにハートの景色が見えるので使うことにしました。

 

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大亀御老師の銘は「如意」

おお。。

「思いのまま」という意味。

炭点前での香合、孫悟空が手に持っていたのが「如意棒」だなー と今書いていて気がつきました。

伸縮自在ってことかしら。

 

お軸は「無事」を考えてたのですが、忘れちゃったので豆まき用の豆についてきた鬼のお面を飛ばすことに。

オニも身の内に。。

自分の中のオニをコントロールできてこそ、本当の災厄を避けられるのかも。

 

炭点前は八畳間でやったので省略させていただき、床に宝珠の香合を荘ります。

先日、龍がでてくる豪快な夢を見たので、龍が手に持つという宝珠を縁起かつぎで。

 

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花は水仙

私の大好きな花です。


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こちらが特徴ある円窓。

逆光ですが、ゲストの清野さんとソフィーさん、そしてスタッフの中川雪介さんです。

忘れた茶杓は、雪介さんが作成中の茶杓がクルマにあったのでなんとかなりました。。感謝。

銘はなんだったんだろう。聞いておきます。

※「折(せつ)」でした。セツブンのセツ?

    実は細く削り過ぎて折れちゃったのでテープで巻いてありました。。でもそれも「節」だよね。


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なんだか疲れが見えますww お許しを。

今回は内輪の集まりだったので、ねじり梅の大島にしました。帯は雪輪。どちらも母が着ていたもので少し袖が短い 笑

 

再び常安軒に戻って、薄茶。

お菓子は霜ばしらです。

菓子器は、前回のお月見茶会にも使った角居さんのスズ製「VOID」

何でも使えて、重宝しています。

 

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夕暮れ迫っていましたので、大急ぎで豆まきをしました。

外にまくと片付けが大変なので「福は内!」「福は内!」ばっか w

みんなで豆まきするって、子供の時以来でなんだか楽しかったです。

来年も豆まきやろう!

 

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食べる専門。。というかまいてる最中は写真撮れないし。

年の数だけいただきます♪

 

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そういえば、点心は北鎌倉の「円」さんの穴子の蒸し寿司に、かぶら蒸し、菜の花を合わせました。

この後、とらやのお饅頭をいただきました。もちろん蒸して。

来年は各人ごとの蒸し器を用意したいな。

冬はあったかいのが何より。

 

相変わらずバタバタだったけど、お天気にも恵まれ、亭主とお客様といっしょになって楽しめたのは良かったです。

令和2年がどうぞ良い年になりますように!

また春にお会いしましょう。

 

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北鎌倉:ニコニコ鬼茶会 #1

ご報告遅くなりましたが、久々にお茶会のご報告。

去る令和2年2月2日の日曜日、北鎌倉の宝庵にてニコニコニコ茶会を開催しました。

もちろん豆まきもやりましたよ!

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いつも前説が長くなり、道具組までなかなか行き着かないので、今回は各席の紹介からサクサクと。

 

待合兼煎茶席は、織田流の南窓さん。

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短冊は織田流煎茶道お家元が、お茶名引き渡しの際に必ず書かれるという「心」

花は椿、利休草。基本ですね。花器は二階堂明宏さんとのこと。

お湯は生姜湯をお出ししました。

本日のお客様は限定二人。

去年暑い暑い水屋で献身的な働きをしてくださった社中のソフィーさんと、南窓さんの同門織田流の清野さんです。

席に余裕があるので、今回は空いてるスタッフも同席させていただく内輪のほっこり茶会。

 

最初のお点前は玉露

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おっと、結界は愉快な「河童」が描かれていました。本日の裏テーマは「鬼」でもあるので、ほぼ打合せなしでこのシンクロ具合は幸先良いです。子才林さん作。

 

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干菓子は鶴屋吉信で梅と鶯。

 

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集中する南窓さん。

今回、玉露で印象的だったのは、湯の温度が低いので抽出時間が長く、茶のエキスが十分浸み出すまで亭主はジッと待つ姿です。

声がかけられない雰囲気。

後から聞くと、時間を計っているとのこと。なるほどー

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煎茶道に使われる湯呑みはもともと小さくみるみる冷めてしまうので、そこも気を遣うとのこと。

一煎目は三口ほど、二煎目もほんの一口。

まさにお茶のエッセンス、「気」という感じで清々しい。

開いたお茶っぱは、そのままいただくこともできます。みんなでモグモグ。玉露は京都柳桜園 鳳凰だそうです。

お茶名持ってらっしゃる清野さんも解説くださりいつのまにか半東さんの役割。

こういうのも客と亭主側の境界が曖昧で面白かったです。

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そして八畳で炭点前。宗雪が務めます。

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今回、お軸は大徳寺の大亀御老師の「春風」

大徳寺の御老師の元で修行された私の先生に「何かハッピーな気持ちになるものを」と無理くりのお題を投げ、お借りした目玉です。

「横がけの春風どうかしらん

後日々是好日 とか一花開五葉
季節物でしたら
春来草自生  」

と複数選択をいただいていたにもかかわらず、私がLINEを全く見ていなかったので強制的に春風が召喚された次第。笑

でもここ常安軒の床は大きくて間が持たないので、横がけは本当に助かりました。

花は梅を、と思っていたので朝7時に鎌倉駅前のレンバイに行ったのですが、あいにく今日は販売されていず、少し早いですが桃の花を。

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桃の花は、梅と違って枝がまっすぐなのでなかなか決まらないと、苦労しながら江戸千家の雪介さんが活けてくださいました。左はマンサク。

軸の「春風」にはかえって早目の桃の花が合っていたのかも。

考えてみれば、香合も津田友子さんの「孫悟空」だったので、春風を受けて進む悟空が現出して万万歳でした。

煎茶席の河童にも期せずして合っていたか。お茶のこういうブリコラージュ感というかよく言えば「臨機応変」でその結果不思議なケミストリーが生まれるのも好きです。

 

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右はついでのぐい呑。サイズ感がわかるでしょうか。

私がお点前だったので残念ながら写真はありません。

炭は最後にはこんな感じに!

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暖をとる図。笑 寒かったからね。

 

ということで、濃茶の#2 に続きます。

 

北鎌倉: 南窓 宗雪 ジャングル月見茶会2 #2

2019年10月14日、体育の日の北鎌倉での「南窓 宗雪 ジャングル月見茶会2」のご報告第2弾。みなさんで「うた」を詠み短冊に書いていただいた後は、まずは南窓さんによる織田流煎茶のお席です。

 

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結界が素敵ー

 

この時、水屋で次の点心席の準備ををしていたので中の様子がほぼわかっていないのですが、南窓さんの亭主によるお席の楽しそうな声がずっと聞こえていました。

ちなみに、「南」は織田流で裏千家の「宗」のようにお茶名に付けられる名前で、「窓」は外に開いていろいろ交流できるように、というお家元の願いによる命名だということでした。良い話だ!

宝庵でのお茶会は、流派を飛び越えていろいろなコラボをしたいなー と思っているのでまさに良いご縁。

そしてお煎茶は裏千家の大寄せの席でもたまに供されることがありますが、通しで体験することができることはなかなかないので、とても貴重です。

風炉や水指などお道具も独自で興味深深。お菓子はお月見らしく、白いお饅頭。どこのか聞くのを忘れたので聞いておきます。

 

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冬はよりエンターテイメントな焙じ茶をやっていただく予定なので、とても楽しみです。

私もお席に入りたいなぁ。

 

点心は、前回と同じくスエ亭のお弁当。

お椀は、まん丸のはんぺんでお月様をイメージしました。京都ではこの時期にはんぺん汁をいただくというのを『京都人の密かな愉しみ』で知ったので、同じく大好きな九条ネギを投入。

 

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私も水屋でいただきましたが、スエ亭のスエさんのお弁当、本当に美味しかったです。

サツマイモご飯は絶品だった!

 

前席で書いていただいた、短冊を屏風に仕立てて点心席に持ち込みました。

秋を感じていただけるといいな。

 

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そしてこのまま、常安軒の八畳間で、茶箱の月点前で薄茶を差し上げます。

 

お菓子は鶴屋吉信のお干菓子。

菓子器は角居康宏さんのスズを打ち出した『VOID』です。

 

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器にアルファベットの VOID (虚)の文字が一文字一文字星屑みたいに打ち出してあり、それがまるで宇宙の暗黒に永遠に広がるダークマターみたいで、青山の白白庵の展示会で非常に心打たれた作品。

 

茶箱は春の野遊び茶会で披露した後藤久慶さんの流水の鎌倉彫。

水に映る、宇宙の中でほんのひととき輝く満月を感じていただけるといいなぁ、と思いました。

 

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振り出しも、菓子器と同じ角居さんのスズ。未確認飛行物体みたいで、面白い形ですよね。金平糖は京都の緑寿庵清水の巨峰です。期せずして吉信さんの桔梗と色が揃ってた。そういうものだなぁ。

 

「月」は、お道具を仕覆から次々と取り出していくマジックみたいでとても好きなお点前。

 

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#3 に続きます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北鎌倉: 南窓 宗雪 ジャングル月見茶会2 #1

「戦後最強」と言われた台風19号の影響で開催すら危ぶまれた北鎌倉での「ジャングル茶会2」も無事終了しました。陛下の即位の礼も無事執り行われ、これで天災も少しは収まると良いなー

 

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思えば北鎌倉・宝庵にて初めてのお茶会を開いて1年。

お茶名を取った南窓さん(織田流煎茶)とわたくし宗雪(裏千家)で「いっしょに茶会を開こう!」と茶席を探すこと1年半。お客様に「Welcome To The Jungle!」(by Guns N' Rpses )と言ってみたいだけで「ジャングル茶会を開けそうなところ」を考えていたのですが都内ではなかなか見つからず、たまたま鎌倉彫の後藤久慶さんのワークショップでお茶を点てさせていただいた帰りに立ち寄った北鎌倉は浄智寺で、1カ月前に一般開放されたばかりのお茶室「宝庵」に出会ったのでした。

鎌倉で江戸千家のお茶をお稽古している中川さんと1枠だけ残っていたシーズン会員に勢いで申し込み、年に4回春夏秋冬のお茶会を開けることに。

このすばらしいお茶室について、詳しくはこちらで。

yumi-kuroda.hateblo.jp

 

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1年目の1回目は新月だったけど、今回は満月。満月といえばオオカミだろ!

ということで懇意にしていただいている鴻池朋子さんのオオカミと少女のクロッキーを2幅お借りして2席を設え、南窓さんによる織田流お煎茶の1席でお客様をお迎えすることに。

 

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カードのデザインは2度目の世界一周から帰国したばかりの瀬津勇人さん。

時間もなかったので、去年のものから少し変えてもらっただけなのですが、白い月が清く令和っぽい。

前回の15号では浄智寺横の道が倒木で封鎖され、宝庵のスタッフとボランティアの方々のおかげでようやく復旧したところへの今回の19号来襲。日本はやっぱりゴジラの国だなぁ、それもお茶かなぁ、と変な諦念が生まれかけていましたが、幸い被害は最小限。

 

茶室まわりの野分あとのちょっと荒涼とした感じは、なんだか21世紀美術館で鴻池さんと初めてやったオオカミ茶会を思い出しました。

(その話は長くなるのでまた別の機会にいたします。)

 

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朝8時に宝庵に着くと、中川さんがどこからか取ってきてくれたススキとセイタカアワダチソウがどっさり置いてありました、

お茶に使える草木がふんだんにあって、本当に鎌倉はうらやましい。

今日はお客様に「歌を短冊に書いてもらいます」とあらかじめお願いしてあるので、浄智寺の脇を宝庵に上って来る間にも、山にあるモミジ(まだ紅葉前)や曼珠沙華、返り咲いている紫陽花などに句趣を感じていただけると良いなと思いました。

 

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此の道や 行人なしに 秋の暮れ  芭蕉

 

もともとは『榊莫山家の茶懐石のおもてなし』を読んでいて、莫山さんが芭蕉への思いを筆に託した六曲の屏風から、みなさんに句か歌を寄せ書きしていただこうと思いついたことでした。春は花寄せ、夏は七夕の願い事と、お客様みなでお席を作っていくのは本当に楽しいです。

 

そして、こちらが実際に書いていただいた短冊を水屋で屏風に仕立てたもの。

思いつかなかったお客様には好きな句を選んでいただこうと芭蕉の句集も持って来ていたのですが、いらぬ心配でした。

みなさんの歌のすばらしいこと!

 

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密林に かぐやと過ぐす 月夜かな   寅偏

 

野分後の 自宅で食後の ホットタブ

日々の幸せ しみいりつつ     久恵

 

松島の さざ波ながめ 月夜酒     うさぎ

 

金木犀 香る月夜に 無事祈る   美

 

ああ、宝庵の庭には今年ようやく咲いた金木犀の香りが満ちていました!

歌を書いていただく短冊を作っていたその夜、私の自宅では台風19号の風雨で多摩川の水量はレベル4に達し、携帯の避難警告が数分ごとに鳴り響き、遂には明かりがフッと消え。。。

昼間のうちに用意しておけば良かった!

とものすごく後悔したものでした。

そしてやはりとてもこわかった。。。

今も避難所にいらっしゃる方はさぞ心細いことでしょう。

 

「ホットタブ」の歌を詠んだ次客の久恵さんは、目黒川の氾濫に備えて役所に猫といっしょに避難していました。無事帰宅して湯船に浸かった時は本当にホットしたことでしょう。(もしやシャレか?)

三客の白金台の「うさぎ」さんは、ちょうど松島に旅したばかりだったそうです。そしてとてもお酒が強いです(笑)

正客の寅偏さんは日頃から句を詠んでいる方で、「ジャングル茶会」と掛けてさすがの巧さです。

 みなさん、自分のご体験と気持ちが入っていてとても良いなー としみじみ感じ入りました。

 

折にふれて歌を詠んでいた万葉の昔や、戦争の前までの文人たちが生きていた時代がうらやましい。

学徒出陣の学生たちも多くの歌を遺しています。

こんな風にいつも歌を伴にしていれば、なんでもない日常も一瞬一瞬が光の粒みたいに見えてきますね。

 

「亭主側もぜひ詠んでください!」

と言われて「では後ほど!」と忙しさにまぎれさせ最後まで誤魔化してしまいましたが。。。

 

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つづきは #2 で。

 

 

 

 

 

 

北鎌倉:久慶 宗雪 北鎌倉 野あそび茶会 #3

北鎌倉・宝庵で4月27日(土)取り行った野あそび茶会。

花あそび(四畳半)野点(雨で常安軒の八畳間)に続き、オプションで一畳台目の夢想庵でのお濃茶を差し上げました。

 

あ、その前に「野あそび」に欠かせないお弁当です!

宝庵のさらに上にある「宝の庭」スエ亭さんの「野摘み弁当」をご用意しました。お椀はコゴミと手鞠葛。

 

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前回は「あったか茶会」でお菓子からお料理まですべて温かいものをご用意しましたが、今回はもしかしたら少し暑いくらいかもしれない。。と思って野あそびに合わせてお弁当にしたのですが、雨の上に肌寒く、お客様にはちょっと申し訳なかったです。

利久七則「降らぬとも雨の用意」が身にしみます。。

 

お濃茶ですが、宝庵まで15歩くらいを傘で移動いただきます。

足元は厄介ですが、新緑が雨に濡れてみずみずしい。

 

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お軸は、引き続き松原さんによる、紫陽花の枝で作っていただいたリースです。

円相に見立ててみたのですが、いかがでしょう?

夢想庵は、京都の高台寺の遺芳庵の逆写しで、大きな円窓が特徴です。

禅では円は悟りや宇宙、そして円窓は自分の心を映す鏡とされます。

この狭い茶室でひとり雨の日にぼけっと過ごすのも良いなぁ、と思いました。

 

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床のお花も松原さん。朝の宝庵の庭で摘んだというツツジがとても素敵です。後ろのシュッとしてるのはハニーサックルということ。

また、お持ちいただいた花卉がとても素敵なのですが、初期の李朝だそうです。京都の北天満宮の骨董市での文字通り「掘り出し物」。

今回はこのご馳走の花入に合わせて、茶入、水差し、茶碗ともに萩焼を選びました。

 

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香合は京都 妙見窯の今岡三四郎さんの色絵「犬鷹」です。

「鳩に見える」という方もいらっしゃいましたが、鷹狩のイメージでどうぞ。

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お菓子は、初夏らしく美濃忠さんの「初がつを」

実は、手作りのツクシのお菓子とこの初かつをに感激して、私は今の先生への入門を決めたのです。お菓子に釣られて。。。というのもなんですが、毎年早春の九州でツクシを摘んで手作りされているという本来のおもてなしの心にも、本で見たことしかなかった「初かつを」を惜しみなくお稽古に出されるというこだわりにも、心を動かされました。美味しい和菓子を食べられる。。。という動機で茶道部に入部した高校生時代と何も変わってませんが。笑

 

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お点前は、同じ社中の片桐さんにほぼお願いしました。どうもありがとう!

 

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受付を手伝ってくださった後藤さんの奥様、香織さん、下足番をしてくれた次男のあきのりくん、茶箱や菓子器、そして鎌倉彫全般の説明を行ってくださった後藤久慶さん、すべてのお花を準備し生けてくださった松原さん、 竹の切り出しから製作まで行ってくださった中川さん、そして社中の金山さん、片桐さん、鵜邊さん、期せぬ大雨とそして二人も来られなくなったスタッフの欠員をカバーする働きで、本当にありがとうございました。

 

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最後になりましたが、この唯一無二の宝庵というすばらしい場所を提供くださる、宝庵スタッフの皆様にあらためて感謝します。

無事に「令和」は開けたかな?

また、七夕の星茶会でお会いしましょう!

 

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北鎌倉:久慶 宗雪 北鎌倉 野あそび茶会 #2

あけまして令和です!

北鎌倉・宝庵での「野あそび茶会」、8畳間での野点の前に、4畳半での「花あそび」を行いました。

 

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こちら、通称「花月」と呼ばれる「七事式」のひとつ、「廻り花之式」を模したものです。

通常「花月札」という順番や役割を決める道具を使うのですが、手荷物の中に見つからなかったため orz、急遽、庭の落ち葉の裏に「月・花・一・二・三」の文字を書いて札の代わりとし、花を入れる順番を決めていただきました。

 

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「折据」の代わりは桜の木の小さな器。

なんだか山でタヌキかキツネに化かされてる感じで、かえって良かったかも。

お茶ってルール遵守というより、むしろ臨機応変を常に求められているなー  とあらためて思いました。

 

小さな床の間には、なな艸の松原尚世さんが一か月ほど前から北鎌倉の野の花で作ってくださったリース。去年展示会で拝見してとても素敵だったのでお願いしました。

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使われているのは、クリスマスローズハハコグサ、利休梅、馬酔木、貝母、ニリンソウ、キブシ、ヨモギフキノトウセイタカアワダチソウ(葉)

とのことです。とても豪華な春のブーケ!

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そして、みなさんに生けていただく花々はやはり松原さんにこのあたりで採取いただいた、野の花々です。

浄智寺さん、ありがとうございます)

 

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花器は、ツクシを摘んだ台峰で、こちらも保全会に許可をいただいて1週間前に切り出した青竹。鎌倉彫の木地師でもある中川創介さんに、花を生ける穴を開けて、支え台をつけていただきました。

 

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私は穴はシンプルな方がよいと思ったのだけど、「いろんな形がある方が面白いんじゃないか」ということで、お任せしてひさご型とか三角とか。

意外に「楽しい」と好評で、人の意見は聞くもんだなー 笑

 

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この四畳半では、お花を生ける前に、待合としてやはり台峰に自生するシナモンの木の根っこをスライスしたものをお湯に入れてお出ししました。

台峰の森を守る案内人、80歳(推定)のかっちゃんこと大峰緑地保全会の中核メンバーである川上克己さんは、子供時代にみんなでオヤツとしてこのシナモンの根っ子を齧ってたとのこと。

お湯に入れるとみるみるエキスが溶け出して香り、スライスを齧るとシナモンの刺激とほのかな甘みがあります。

北鎌倉の野遊び、感じていただけたらと思います。

汲み出しは、手持ちのしだれ桜です。南蛮船みたいな絵が、なんとなく春から夏へと季節をつないでくれるイメージで選びました。

 

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この「みんなで花を生ける」というミニイベントは、タスマニアでアリスのお茶会を開いたときに思いついたものです。

「七事式」の中で私がお稽古していて楽しいのが、「三友之式」(裏千家十三代圓能斎お好み)「廻り花之式」で順番にお花を生けていくときです。だんだん床の間に野山の景色ができてきてワクワクします。

花を生ける、というのはとても簡単。でも、考え始めるとこれほど難しいものはありません。その合間にあるのが、とりあえず用意された花々の中で自分で生けたい花を選び、場所を選び、景色を考えて入れる、というこの「あそび」です。(お茶だと「修練」なのですが)

タスマニアのお茶会では、ホバートの街中の手芸店の二階に、忽然とオーストラリアのワイルドな草原があらわれたようで、とても感動しました。

 

今回、北鎌倉の春の野はあらわれたでしょうか?

 

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#オプションの夢想庵でのお濃茶席につづきます

 

 

 

 

 

 

 

 

北鎌倉:久慶 宗雪 北鎌倉 野遊び茶会 #1

今日は平成最後の日!

みなさま10連休どうお過ごしでしょう?

 

GW最初の日、北鎌倉の浄智寺山道横を上がった突き当たりの手前「宝庵」にて、平成最後のお茶会を開かせていただきました。

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いざ、鎌倉へ!
晩春から初夏へ、平成から新元号へ。
散る花、萌える野山、ゆく春を惜しみながら
鎌倉仏師29世孫、後藤久慶さんの
新作茶箱をお披露目します。
夏の初めの野で遊びましょ。

後藤久慶 黒田宗雪 雪片会
プランツ監修:松原尚世

 

冒頭は一か月ほど前、このお茶会の準備でツクシを摘むために北鎌倉の「台峰」を訪れた際に撮った写真。

台峰緑地保存会の方々がヤブを切り開いてくださったおかげで、子供たちが遊べる広場ができています。子供たちはここを「見晴らし」と呼んでいるそうです。

四月の終わりから五月にかけて山桜が咲き、見晴らしから眺める山々は様々な新緑と薄いピンクに彩られる、その一年でいちばん美しい季節に北鎌倉で野遊びを。。

という趣旨の茶会でしたが、マサカの大雨!


 

設えた野点席を断念せざるをえない状況でしたが、常安軒の八畳間に席を移し、それはそれで春から夏へ、平成から令和へ、という新しい季節を開く茶会になったかと思います。

大変な雨の中、お運びくださったみなさま、本当にありがとうございます!

 

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軸は奈良大徳寺松源院の泉田宗健さま。2012年に大徳寺第五百三十世住持となられました。私の先生が茶室を啓いた際、同じ立花大亀御老師につかれた縁でいただいた、大事な大事な軸をお借りしたもの。

炉から風炉へと移り変わる茶席には「関」の文字が掛けられるのが一般的ですが、こちらは「開」ひらく、の文字となります。

 

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お花は、各お席にすばらしいお花を生けてくださったなな艸松原尚代さんによる、宝庵の周りに咲いている「時のもの」。イヌビワ、ドウダンツツジ、カキドオシ、ヒメウツギシモツケ、ゴールドフレーム、カンゾウ、シダ、紫陽花。

花入は今回の主役、鎌倉彫の茶箱を制作くださった後藤久慶さんの手による竹の花器。漆がかけてあります。オトシは後藤さんの「もも福」ユニットでの制作。

 

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香合はタイのマンゴスチン。草花つながり。これだけが私の私物 笑

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外は大雨でも、茶席では晩春から初夏へと移り変わる野に遊ぶ心地で。。

 

そしてこの席で初披露させていただいたのが、鎌倉彫による「流水」の茶箱一式です。

 

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秋田の森吉山やオーストラリアのタスマニアアメリカのポートランドなどに茶箱を連れて行き、小さなお茶会を開いているうちに、自分の納得いく茶箱といっしょに旅したいと思うようになりました。

母が持っていた二つの茶箱はひとつは蒔絵、ひとつは鎌倉彫でした。

蒔絵はきれいですが、お点前の時に棗や茶筅を置くのにあまり向いていないのではないか、そしてバックパッカーのようにリュックの中に入れて持ち歩くには華奢すぎる。

(実際タスマニアからの帰路で蓋が割れて悲しい思いをしました。。)

 母の鎌倉彫の茶箱は松竹梅の意匠の「いかにもお土産風」で、普段使いには良いですが、せっかくなら自分好みの茶箱が欲しいと、以前からご家族ぐるみで親しくさせていただいていた鎌倉仏師二十九世孫、後藤久慶さんにご相談して苦節1年半、先週完成したのが、この「流水」茶箱です。

#この茶箱が完成するまでの超越絶後の紆余曲折話は別途書きたいと思います

 

最初のお席には塗師の後藤さん(偶然同性)もいらしてくださって、貴重なお話を伺うことができました。

 

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風炉の中に収まっているのは、モンベルで購入したジェットボイル。

急遽野点席から持ち込みました。

極寒の森吉山で、このジェットボイルで急速にお湯を沸かしあたたかいカップヌードルをすすっている山男の姿が羨ましすぎて、遂にこの機会に手に入れました。

怪我の功名、なかなか野趣溢れる趣向になったのでは。。。

 

そして、こちらが野点のお菓子、ツクシです。

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北鎌倉で摘んだツクシを砂糖で煮込みました。

柑橘類の皮のお菓子を作るイメージ、と言えば理解していただけるでしょうか。ほんのりホロ苦い春の味がして私は大好きです。

 

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こちらも先生からの直伝。ツクシ摘みには、松原さんや後藤さんの奥様、子供たちにも協力していただきました。

菓子器は、後藤さんのおじい様が作成されたもの。柏の銘々皿です。

こんな型が残っています。

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肝心のお点前(「花」)の写真が全く私の手元にないので、お客様を捜索して見つかり次第アップしたいと思います。

野点席(移設)の他に、花月風の花遊び、オプションの一畳台目の夢想庵での濃茶席がありますので、こちらは #2 で。

 

マボロシ野点席基礎部分。。

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敷物もチクチク作ったのに!( ;  ; )

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